献体
『カム』同人 伊村です (そろそろ順番?)
2年ほど前だったかな。
「私、献体しようかしら」
と言ったところ、我が家の子どもたちはそろって
「いいんとちがう……」
お母さんの身体が切り刻まれるなんて耐えられない、とは言わなかった。
知人の葬儀に出席したとき、終了の頃に、会場(教会だったが)近くに、某大学医学部解剖学教室の車が到着していて、柩はそこに納められ、火葬場ではなく大学に向かった。
故人が生前、ご自身の意思で、医学の教育に役立てるべく献体を申し出られていたという。
医学教育での正常解剖は、触れさせてはもらえなかったものの見学はしていて、制度については知っていたが、どこか他人事として考えていた。知人の葬儀で初めて自分にも身近なものとして捉えたように思う。
「千の風になって」の歌が流行った。「遺体」や「墓」などに対する人々の考え方が昔とぐ~んと変わってきたのだと思う。因みに1年前に亡くなった夫の墓も造らないことにした。
もっとも、こんな考え方の人たちが増えて、献体の遺体が余り気味で、ストップがかかっているところもあるらしい。
時代の流れや科学の進歩は、何が正しい、また真実であるか、ということも変化させる。
時々、生きていけるかなぁ、と思うことがある。
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